新潟県退職者連合 幹事(越後交通労組高齢者・退職者の会会長) 桜井 勝美

 

 2020年、東京オリンピックの年を迎え、マスコミをはじめ世の中全体がオリンピックムードに沸き立っていたように思います。アスリート達は、各競技種目の出場枠をお互いに争い、人間の限界まで挑む姿勢(年老いた現在、否、若かった頃でも私にはとうてい無理)には感動を覚えたものです。

 しかし、2月下旬ころから3月にかけて、中国で発生したコロナウイルスは世界的に大きく広がり、世界の国々は対策に追われています。日本では各イベントの自粛、プロ野球・大相撲等の競技は無観客状態で進められ、今まで見たことも経験したこともない状況になっています。

 今まで見たことも経験したこともない大きな出来事と言えば、今年の冬は今までにない暖冬小雪の年でありました、私の居住する魚沼地方は毎年豪雪で日本的にも知られている地域ですが、なんとほとんど雪が積もらなかったのです。

平成24年3月16日撮影

令和2年3月12日撮影

 「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった」の書き出しで有名な、小説「雪国」を書いた川端康成先生も、今年の情景をご覧になったら何と思うでしょう、たぶん絶句したあとに、おもむろに「こんな風景は想像していなかった。」と言うかもしれません。

 さらに続けて、「地球温暖化は怖いなぁ、将来のためにも全人類か協力し何としても防がなくてはならない。」というかもしれない。

 まったく同感です、現状が続いていったら一体全体、地球はどうなるのか、川端先生も今年の様な情景を想像できなかったように、私たちも未来の予想はできませんが、少なくても地球は温暖化現象に向かって進んでいることを理解し、いま私たちに出来ることを実践し、後悔をするような将来を築きたくないものです。