中越地域退職者連合 副会長

(新潟県退職者の会長岡支部)

高峰 正俊

先祖からの土地
 私の実家は、上越市三和区にある。実家には95歳の母親と弟が住んでいる。実家には先祖代々の田んぼ1ヘクタール超と畑10アール程が有る。田んぼは近所の大農家に耕作委託している。畑は荒らすと草だらけになって隣地の持ち主に迷惑を掛けるということから、実家に週に半分位滞在して弟と一緒に野菜を栽培している。それにしても10アールは広すぎる(自家用で消費するには4分の一程度の面積で充分である)畑は手が掛かるのでなるべく簡単な作物と考えているが欲が出てくる。
 
今年は何を作ろうかな?
 まず、春先の植え付けでは、定番の「胡瓜」「茄子」「トマト」「カボチャ」等の夏野菜、そしてビールのお供の「枝豆」、来年の春まで越冬可能な「ジャガ芋」「玉ネギ」「長ネギ」「さつま芋」「里芋」「キャベツ」「白菜」等が頭に浮かんでくるがまだ決めていない。できればあまり草取りの手間が掛からない地べたを這う蔓作物の「カボチャ」「サツマイモ」を多く作って誤魔化したいと思っている。
 
鳥獣との格闘 
 最近は、鳥獣の被害に悩まされている。「カラス」「スズメ」「野鳩」「狸」「ハクビシン」などに狙われている。彼等も収穫時期を知っているのか美味しく熟してきたころに食べられてしまう。そんなことから「トマト」などは色が少し付き始めたころに収穫し、日光に晒して色を付けて食べているが完熟のものと比べると美味しくない。それでもスーパーで売っている物には勝っている。
 鳥は網を張っていれば何とか防げるが、動物はダメである。電気柵や罠などの対策はあるが、彼等の生きていくための食糧が必要と考え網をかけて鳥対策だけをしている。それにしても癪に障るので動物の大好物のスイカやメロンは作付けしない。
 
収穫された野菜は何処へ?
 昨年も「ジャガ芋」150kg、「玉ネギ」150kg「大根」200本(漬物用も併せて)程度収穫したが、兄弟や親戚に送ったり、自家用分を確保して残ったものを知人に配ったり、安価で譲って肥料代の足しにしたら無くなった。
 
今後はどうするか
 私も70歳を超えてめっきり体力の衰えを感じている。畑は買ってくれる人がいれば売りたいのだが、辺鄙な山の中に有り「只でもいらない」と言われている。仕方がないから比較的手間の掛からない栗でも植えて収穫期には子供たちを相手に「栗拾いの集い」でもできれば思っている。平和な日本人が考える安易な考えである。
 
ウクライナのことを思うと心が痛む
 ロシアが侵攻して2カ月になろうとしているが、まだ終わりが見えてこない。ウクライナは世界屈指の小麦の生産国である。その国土がロシアの軍隊に踏み荒らされて、今年は作付けどころでは無いと思うと心が痛む。早くロシア軍が撤退して平穏な日常生活を取り戻して欲しいと心から願うと供に犠牲者の冥福を祈る。
テレビ等の報道で見ていると復興にはかなりの時間が掛かりそうであるが、私には復興のための寄付位しかできないのは歯痒い。