連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会の実現に向けて
「フォーラム」が新潟市内で開催された。新潟地域の退職者連合から19名が参加をしてきた。全体では600席の会場が満席となる盛況でした。
今年の内容は下記のとおりです。
記
時 2019年9月28日(土)10:00から
会場 新潟市中央区 新潟東映ホテル及びホテル周辺
記念講演 共に働き、共に生きる
~新しい時代に伝えたい言葉~
講師 菊池桃子さん
各セッション
- 1、どうなる「同一労働同一賃金」
- 2、奨学金問題を考える
- 3、個性を認め合って自分らしくいるために
- 4、これですっきり!100年生きても大丈夫!
- 5、ひとり親家族の支援報告と食品ロス削減の取組
- 6、子どもをいじめの被害者にも加害者にも傍観者にもしない!
- 7、カードゲーム「2030SDGs」で楽しみながらSDCsの本質を理解する
現地訪問コース
- A、沼垂街並み散策コース
- B、萬代橋・流作場界隈コース
- C、太鼓でコミュニケーション力UP!
- D、映画ワーカーズ「被災地に起つ」上映&トークイベント
「にいがたワーク&ライフフォーラム」がめざすもの と題して、新潟県労働者福祉協議会専務理事の間英輔さんの挨拶の全文を掲載します。労福協についても分かりやすく説明をされています。ぜひ、お読みください。
2019年 9月28日
新潟県労働者福祉協議会
専務理事 間 英輔
「にいがたワーク&ライフフォーラム」が目指すもの
県労福協の間です。
「にいがたワーク&ライフフォーラムが目指すもの」と題して、フォーラムの意義とこの間の経過について、配布したレジメに記載している内容を補足説明させていただきます。
そもそも、新潟県労働者福祉協議会とはどのような組織か?
「2019にいがたワーク&ライフフォーラムin新潟」の最大の目的は、何か?
本日参加の方は、連合および全港湾に加盟する労働者の皆さん、労働金庫・こくみん共済COOPの役職員の皆さん、退職者連合の皆さん、NPO関係の皆さん、個人参加の皆さんです。
例えば、連合に加盟している組合員の皆さんであっても、県労福協という組織を十分理解している方は少ないのではないかと思います。
本日配布している、「豊かな暮らしをサポート」のパンフレットに、会員団体・大まかな活動内容を記載しているので参考に見てください。
そもそもの主体は、連合新潟と労働金庫及びこくみん共済COOP(結成当時は、総合生協)でありました。
労働者福祉運動のはじまりは、「福祉はひとつ」として、
「労働者の労働者による労働者のための銀行」として生まれた労働金庫
「一人は万人のために、万人は一人のために」で生まれた労働者共済・こくみん共済COOPでした。労働者の主体は、連合に加盟する労働者でした。
その三者が、県労福協を立ち上げ「連帯・協同でつくる安心・共生の福祉社会」の構築に向けこの間取り組みを進めてきました。
しかし、連合を中心とした組織労働者の課題解決を進めるだけでは、現代社会の矛盾を解決できない社会構造になっていることは多くの皆さんがご理解できるところです。
したがって、連合を中心として、組織労働者がいかに未組織労働者・市民の皆さんと連帯して社会の不条理と真正面から取り組むのかが、現在のキーワードとなっています。
そのために何を求め、如何にして協働行動につなげるのかを追求するのが「2019にいがたワーク&ライフフォーラムin新潟」の最大の目的です。
それでは、この間の経過について説明します。
1. 主体は連合運動、なぜ、地域に労働組合の姿が見えないのか?
この問いかけに対して、
・連合は、安定雇用の大企業、つまりリッチなサラリーマンの相互扶助団体。
・労使協調路線の中にどっぷりとつかっている。
・不平等、格差の拡大している、この不条理に対し何とも感じないのか。
・国民の共感を呼ぶ運動をになっているのか。
と、一刀両断に報告したのが、2003年9月12日、中坊公平弁護士を座長として外部有識者によりまとめられた「連合評価委員会の最終報告」です。
「労働組合が働く人々全体の中では「恵まれている層」であるという自覚のもと、労働組合が自分たちの為に連帯するだけでなく、社会の不条理に立ち向かい、自分たちよりも弱い立場にある人々とともに闘うことが要請されている」と直言されました。
連合運動に向けられたこの貴重な道しるべに、今一度、真摯に向き合う機会であると捉えなければならない。
2.連合は何をなすべき、評価委員会は5つの課題(目標)を提起
・1.意識改革、2.組織戦略、3.新たな賃金論、4.公正な分配の社会制度、
・5つ目が、NPOなど、市民活動団体と連帯し、新しい協力と連帯の中心に連合が立つ
3.この提言を受け、2005年 中央4団体
(連合・労金・こくみん共済coop・労福協)は協議
・社会情勢の変化の中で、これまでの職域だけの運動スタイルはもはや限界。
・組合員の関心の高い問題は、介護や子どもの教育問題、地域の中で取り組む課題、労使交渉だけでは解決不可能。
・労働組合が地域の安心をつくっていくしかない、それが組合員の利益になる。
4.そこで地域に根差した顔の見える運動-LSCの設置を提起→→実践に移行
・暮らしの何でも相談(ワンストップサービス、)と居場所・地域づくり。
・新潟県内では、2007年12月佐渡LSCから順次設置→→現在7カ所に設置。
5.中央労福協が結成されて70周年の節目の、
・本年は、中央労福協結成70周年の年、11月の総会に向け「2030年ビジョン」を策定中。
・中央労福協の理念は「全ての働く人の幸せと豊かさをめざして、連帯・共同で安心・共生の福祉社会をつくる」この方針を確立する予定。
6.この間実践・議論している中で格差と貧困はさらに進行
地域の社会的課題は、数え上げればきりがない。
7.これまでの実績と総括
・今社会で起きている課題、若者、子ども、女性、高齢者、生活困窮者、ひきこもり、障がい者など、あらゆる層へ貧困が蔓延。共通するキーワードは「地域」。
・社会で起きている問題に対する支援事業は、連合や県労福協だけでは困難。
行政はもちろん福祉機関・関係団体、NPO等、様々な連携が必要。
・連合は連合の役割、県労福協は県労福協、こくみん共済COOPは、労金は、市民活動団体、縦型組織、横型組織あるが、行政を軸につながってタテ糸、ヨコ糸織りなす、地域のセーフティネットつくる。
・地区労福協の役割、そういう意味で大きなものがある。それぞれの組織のよさを生かしながら、連携しネットワークを組んで、持続可能な自分たちの「地域社会」を作る運動をめざす。
本日の集会成否は、本日の集会だけでなく、この間、準備段階から取り組んできたNPOの皆さんとの連携をはじめ、明日以降も本日参加の皆さんと協同・連携して各種の取り組みを進めることにより判断するものです。
最後に、現在は「今だけ・金だけ・自分だけ」「努力・根性・自己責任」と言われているが、その対極にある「支え合い・助け合い・お互い様」の社会を形成することの重要性を全員で確認したいと思います。
「2019にいがたワーク&ライフフォーラムin新潟」はその基盤づくりであると申し上げ、県労福協からの説明とします。
ご清聴ありがとうございました。
各セッションや現地訪問コースなどについては、次回の機会に掲載したいと思います。
以上