新潟県退職者連合 幹事

(全港湾新潟支部退職者の会 会長)

 小日山 紀郎

 菅政権発足から半年が経過した今、あらためて今日的政治状況を見ると、自身が就任記者会見で述べた「私の内閣は国民が当たり前と思う政治、そして国民のために働く内閣だ」と言われたが、国会におけるこれまでの対応を見ると全く逆である。
 
 コロナ対策の後手々々や学術会議の任命問題をはじめ、農水省汚職、参院広島選挙区をめぐる選挙買収事件、カジノ汚職事件など、政治とカネを巡る問題も後を絶たない。更にこれまで安倍政権時代の森友・加計・桜を見る会疑惑などは、菅首相自身も安倍内閣で長く官房長官として関わってきた一人である。そうした問題を問われると、「それはその時々において、結果が出ているのではないでしょうか」の一点張りであり、それこそ国民は当たり前と思っていないし、誰も納得していない。自分に都合の悪いことは、真実を明らかにしないのが、今の菅首相である。「国民に寄り添う政治、丁寧に説明を尽くす」などと主張してきたことは、まったく嘘偽りの政治そのものと言わなければならない。
 
 こうした今の菅政権の政治は国民から見て、当たり前の政治とは誰一人思っていない。それは今の総務省を巡る接待問題でも明らかである。また、国会における官僚の答弁も、全くあきれてものが言えない状況である。国民の為でなく、常に政権の顔色ばかり伺っている。まさに国民不在、国民無視の忖度政治そのものである。国会における答弁で重要なところは、「記憶にございません」という、当時のロッキード事件での国会を思い浮かぶ。まさに国民を馬鹿にしたデタラメ対応である。国権の最高機関である国会での官僚答弁は、もっと真剣にまじめに対応しなければならないと思う。
 
 更に思うことは、連立を組む公明党の対応である。これまで「平和の党や自民党の暴走政治にブレーキをかける役割が公明党だ」などと主張してきたが、今の一連の汚職事件や不祥事などに、もっと厳しく対処しなければならないと思う。さらに、「最後は与党の一員である」ということで、流されているように思う。長年の連立政権の中で与党ボケしているように思う。このように今の政治は、国民が当たり前と思う政治などとは、程遠い実態である。
 
 今こそ国民一人一人が、今の政治の現状に目を開き、この自民・公明の連立政権を終わらせ、真に国民の命とくらしを守る政治、そして平和と民主主義を守り抜く政治を取り戻すため、近く行われる国会解散・総選挙勝利のため、全力でたたかい抜き、今度こそ政権交代を勝ち取ろう。 
以上