新潟県退職者連合 事務局長

齋藤 由宣

 この年末、(だいぶ時は過ぎたが)久しぶりに大掃除をした。例年は春先の暖たかい日を選んで大掃除をしていた。寒い時期にすることはないだろうと・・・単なる掃除を先延ばしにしただけだが・・・家族には不評だった。この年末は、いつもより時間が取れた。コロナのせいだ!会議・集会・飲み会・忘年会など皆中止となった。
 
 大掃除の後は、テレビ三昧。録画していた映画など、年末年始にまとめて観た。昨年のNHKの大河ドラマは、「麒麟がくる」で明智光秀が主人公であった。今まで世の中では良く描かれていない人物であったが(主観が入ります)、ある意味、敗者側からのドラマであった。そのせいか、昨年は歴史上の事件など定説や通説と一味違った面で捉えたものがテレビで放映されていたかな?
 
 「本能寺の変」においてはいくつかの局で放送していた。歴史学者が数名参加し何故、光秀は謀反を起こしたのか、議論を闘わせていた。今年に入って、光秀は本能寺には行っていなくて、部下に本能寺攻めを任せて自身は「鳥羽」に待機していたという「古文書」が公表された。
 

福知山城

 
 「関ヶ原の戦い」では、新たに「西軍の大規模な山城跡」が最新の技術で発見された。これにより今まで考えられていた戦いの進展が今後議論されることになるだろう。「小早川」は最初から徳川側だった?「毛利」はその時期、中国地域や四国を攻めていた。だから消極的な行動だった?徳川は最新鋭の鉄砲を準備していた?などなど。
 
 邪馬台国はどこ?九州説?畿内説?新潟説もあった。全国いたるところの説があるなんて信じられなかった。エジプト説?論外と思うが・・・「魏の曹操の墓」(これも近年発掘された)から出土した「鏡」が、畿内の纏向遺跡のものとほぼ一致しているという?最近の遺跡調査の結果を受けて、専門家の議論が過熱するだろう。倭国は乱れたが、「女王」を談合で立て、戦いを終わらせたということ(異論もあったかな?)が印象に残った。
 
 男は戦いに明け暮れるだけ?女は平和の象徴か?いや悪女もいる?日本では、日野富子、北条政子、淀殿が三大悪女といわれている。中国では、則天武后、呂雉、妲己、西太后のうちの3人とされている。最近、そこに江青がくわわる?(中国は3人に絞れないのか?)
 
 悪女とされている共通項は政治に口出しをしたから?残忍さ?他にも理由はあるだろうが、それらは一面に過ぎないのではないか。別の見方をしたらどうか?
 
 例えば西太后。「西太后」は浪費で国を滅ぼした?と言われ、他にも残忍さが強調されている。「頤和園」に多くの資金をつぎ込んだことにより清朝の財政を傾けたことも非難されている。(定説)、ある意味ニューディール政策?だった。貧困に喘いでいた民を救うべく多くの労働者を集め、賃金を支払い、「大規模な公園」を建設した公共事業だった?と見れば立派な為政者だ。(評価されつつあるかな?)
 
 ところで、「三大悪男」はあるのかな?多すぎて絞れないか?
 
 歴史とは「勝者」が書き換えるもので、それが定説や通説となっているとされている?新たな発見が楽しみである。
 
 中国では、伝説であった「夏」「殷」王朝時代の扉があけられ始めた・・・・
 エジプトでは、ピラミッドの透視技術の進歩で面白くなりそうだ・・・