新潟地域退職者連合 事務局長

土沼 敏行

 “トラ”こと、我が阪神タイガースの快進撃が続く、正にスタート・ダッシュに成功した。これはセ・リーグでペナントレースを勝ち抜き、日本シリーズではパ・リーグの覇者である西部ライオンズに4勝2敗と勝ち越し、日本一に輝いた。実に36年前となる1985年のあのシーズンの戦い方に似ている。オリンピック日本開催が行われた1964年以来、21年ぶり7度目のリーグ優勝を果たした。オリンピック開催年には何らかの縁がある様だ。

 吉田監督率いるオーダーは1・真弓、2・弘田、3・バース、4・掛布、5・岡田、6・佐野、7・平田、8・木戸、9・ピッチャーである。中でも、甲子園での4月7日にG球団の槇原投手からバックスクリーン3連発、バース、掛布、岡田である。いつまでも記憶が消えない。

 毎年、勝ちに勝ってもゴールデン・ウィーク前に失速するのがパターンとなり、酷い年には、「PL学園より弱いプロ球団、阪神タイガース」などとスポーツ紙で書かれた事もあった。だから6月以降はダンマリを決めてしまうわたしがいて、その後は野球の話は一切しないとしていた。

 しかし、今年は1985年シーズンと同じ位の戦いが出来ている。これは期待出来るとついつい思ってしまう。何と言ってもドラフト1位指名、近畿大出身の「佐藤輝明」が大きな起爆剤となり、例年にない迫力ある打撃陣。そして、先発、中継ぎ、セットアップ、クローザーと充実した投手陣と、戦える選手、投手が今年は揃ったと言える。

 今年のオーダーは、1・近本、2・糸原、3・マルテ、4・大山、5・サンズ、6・佐藤輝、7・梅野、8・中野、9・ピッチャーである。

 その中でもやはり、怪物ルーキーの佐藤輝明である。三振もなんとも思わないフルスゥィングは迫力満点。相手投手に三振を取られても次の打席を迎える時に恐怖心を植え付けるに十分である。今年は関東のG球団には負けられない。

 今年は、東京オリンピック・パラリンピックが開催される事で変則日程となっている。前半の終了日が7月14日で、後半の開始日が8月13日からとなり、最終日が10月14日となっている。前半と後半の間がほぼ1ヶ月空く事となり、その間、7月16・17日の両日にオール・スター戦が組まれている。我が阪神タイガースは前半終了時に貯金を“12”とし、最終的には“20”で優勝を決めたい。因みに、1985年は前半の貯金“8”、最終的には“25“だった。ペナントが見えてくるのは私だけではないと思われる。1985年シーズンのペナントレースでマジック・ナンバー“22”が点灯したのは、9月11日であった。そう、あの夏目雅子さんが白血病の治療中に肺炎を発し、午前10時16分に死去された日である。

 勝手ながら妄想の域を出ないのだが、1985年以降の優勝した2003年の貯金は最終的には“36”。2005年は“33”であった。しかし今年は“20”で十分かと思われる。もちろんだが、日本シリーズではパ・リーグの覇者(ソフトバンク?楽天?)には4勝3敗で競り勝ち、見事に日本一に輝く事となる。2005年以来、実に16年振りの快挙を成し遂げる歩みを進めている。

 一方、サッカーJ2リーグのアルビレックス新潟も2021シーズン、こちらも好調な開幕ダッシュに成功している。5月9日第13節現在、10勝3分0敗、勝ち点33、総得点31として、無敗でチーム記録を更新し続け、首位をキープしている。まさに絶好調そのものだ。今年のアルビは強い、そして負けない。

 アルビレックスを率いて、2年目を迎えるスペイン出身のアルベルト監督が指導する。Jリーグには珍しく、登録外国人選手は1人である。昨年からのゴンサロ・ゴンザレス(MF)選手だけである。これは、監督がJ2というカテゴリーで展開されているサッカーは世界中のリーグを見ても、相当特殊なリーグであると受け止めている事があげられる。たとえ優秀な外国人選手が獲れても、リーグにマッチするのに2~3年は必要と判断した事と、新型コロナウィルス禍で入国に時間を要すると判断したそうだ。

 新型コロナウィルス禍の中、開幕戦(2月27日)を迎え、ほとんどのチームは外国人選手が入国出来ずにいる。我らがアルビレックスはけが人を除く、選手全員が揃っていた事からも相当なプランが思考されていた事が分かる。

 アルベルト監督は、今年も持ち前のユーモアも絶好調だ。そして、今シーズンの改善点は、全ての部分においてレベルアップを願っている。その事は、チームというものは進化を止める事は衰退を意味する事と考え、選手をはじめ、スタッフ等を含め、アルビレックスに関係する全ての人々に浸透が図られることを望んでいる。

 特に、選手には常に向上を、改善を目指して良いプレーをし続け、毎試合を大切にし、その上で勝ち点を取り続ける事を目標とする意識を植え付けるとしている。そして、重要なのは日々のトレーニングと1試合1試合を大切に戦うことであるとしています。更に選手一人ひとりが日々成長しているという実感が得られるチームになる事と監督は結んでいる。

 さあ、シーズンの1/4に差し掛かりつつある時点ですが、これから暑い夏を迎える頃、更なるアルビレックスがチームとして成長し続けられるか?敢えて、アルベルト監督が、選手が、そしてスタッフが、目標を「J1昇格」という表現を一切していない。むしろ、その事がチームとしての自信に充ちていると私には思えてならない。

 “トラ”と“アルビ”が共に勝った日の家飲みは大変だ。今までは年に1~2回有るか無いかであったが今年は既に4回もあった。家飲みで二日酔いである。ゴミすての朝は、顔は赤いし、足元は若干のふらつき、酔っ払い歩行である。

 “トラ”よ、“アルビ”よ、そんなに勝たなくていいよ~ん。(言ってみたかった)

 

 講談の六代目・神田白山さんではないが、ちょうど紙面が無くなりました。この続きは皆さまとご縁が有りますればと思っております。