暖冬に思う

山田 太郎(JP労組退職者の会) 

 平成の時代がまもなく終わる。平成の30年余は大きな災害が多発し、ボランティアや寄付ムードが活発となり、「ボランティア元年」「寄付元年」という言葉は、この時代に生まれた。

 それにしても地球温暖化の影響なのか、災害の規模は何十年に一度の規模やゲリラ豪雨とか年々規模は大きくなっていくようだ。被災された方のインタビューでも、「いゃ~何十年と長くこの土地で生きてきたが、こんなのは見たことない、生まれて初めてだ」という談話を幾度となく見たり聞いたりした。

 昨年は、私の住んでいる長岡市(与板地域)では久々の大雪(豪雪地からみれば大したことはないかも)に見舞われ屋根の雪下ろしを何年振り体験した。今年も大雪かも知れないと思い、消雪ポンプや撒水ホースの取り換えなど万全の備えをしていたが、その効果を確かめるほどの雪は降らなかったし積もりもしなかった。せっかく金をかけて準備したのにと、本来なら“今年は雪が少なくてよかったね”というところであるが複雑な心境。

 それにしても一冬にスコップやスノーダンプ等を一度も手にしなかったなんて、60数年雪国で生活してきた私にとって前述の被災者インタビューと真逆の意味で、「いゃ~こんな冬はねかったね、生まれて初めてでねんか。」

 暖冬は過去30数年、気象庁アメダスのデーターによれば間違いなく、降雪量、積雪量は少なくなっているという。公務員の寒冷地手当廃止・削減の根拠データーにもなっていることだろう。振り返れば子どもの頃は、背丈が低いせいか周りの雪の壁は常に頭の高さを超えていたような記憶がある。平成になってからは暖冬続きで、特に12年前の亥年(2007年)は、近年まれにみるスーパー暖冬だったようだ。
地球温暖化は、こうした気候の変化はもとより自然環境や社会生活など私たちの身近なところにさまざまな影響をおよぼしているようだ。これまでの海域で獲れた魚が取れなくなったとか熱中症にかかる人が右肩上がりなどはその一例。消雪器具の威力を発揮できなくて残念ということもあるが暖冬は手放しで喜べない。これまでの経験で間違いなく今夏は水不足に見舞われるだろう。


【お詫び】

3月8日付のどっこい甚句、「安心して暮らせる社会の姿を示す」。国民民主党新潟県総支部連合会が協調―――

の協調は強調の転換ミスです。最近、認知症が進んだのか推敲と校正がおろそかになってしまいました。
訂正しお詫びいたします。 早川