新潟県退職者連合 幹事
(三菱ガス化学労組高齢者協議会)

中村 眞紀男

 とうとうやった、やってくれました。今年38年振りの日本一を成就した。今季の阪神は若手もそうだし個々の選手がのびのびしていた。リーグ三連覇しているオリックスとの日本シリーズにおいても堂々とした戦い方でした。

 流行語にもなったチームのスローガンは「アレ」。岡田監督は選手が優勝を意識して浮足出すことのないようにという配慮から表現した造語だとの事です。まことに気使いのできる名将であります。日本一になった時も「アレのアレ」を達成できたと言って、ファンを歓喜させてくれました。

 そういう私も初めからタイガースファンで有ったわけではなく今から55年前、大阪(尼崎)工場の求人に応募してその会社で三交代勤務をしていた。当時は70年安保闘争の真っ最中であり、世の中も騒然としていました。職場でも労働組合が結成されたばかりで上部団体は「合化労連」でした。職場の中で一人が仕事中に「頑張ろう」を歌い始めるとすぐにみんなで合唱になるそんな職場環境だったがそれと並行して飲み会で必ず歌われる歌があった。それが「六甲おろし」です。その時は管理職も一緒に大声で歌っていました。

 又、こんなこともありました。製造課の課長が就業時間になっても出社しません。係長が自宅に電話をすると課長いわく「昨夜の試合で阪神が巨人に負けた。面白くないので今日は会社に行かない」......こんな理由が許されるおおらかさもあった職場でした。その後10数年後に新潟工場に転勤したが当時の工場の従業員は600名程、その中でタイガースファンはわずか20名位だった。「六甲おろし」を大合唱したいなあ 当時の私の夢だった。それからも「ダメ寅」「クソ寅」と言われ続けたけど勝てない時も熱心に応援してきた。

 なぜこんな気持ちになるのか。私の中では「労働歌」と「六甲おろし」がないまぜになって記憶されており、強いものに立ち向かう庶民の味方の様で自分の深いところの琴線に共振するのだと思っています。

 そんなわけで4年ぶりに大阪に出かけた。11/12からJR大阪駅前の阪神百貨店の8階にあるタイガースショップに行った。優勝の熱気も少しは冷めて楽しく買い物ができるだろうと思いきや相変らずの混雑ぶりであり、お目当てのタオルやマフラーは売り切れ、再入荷は11/26になるとの事でトホホだった。それでもやっとのことで優勝祝勝会でのビール掛の時に選手が着ていたTシャツをゲットすることができた。

 ネット販売で手に入れることもあるが昔の職場の先輩方、若い時の地域の山仲間にも会っておきたいため今回は出向いた次第です。

この歳になるとなるべく早く会える時にあっておかないと次がなくなる。すでに4年前から2名の先輩が涅槃に旅立っている。

 次の日に甲子園球場の海側の商店街の一角で小さな喫茶店を営んでいる若いころの山仲間(お姉さんです)に会い5,6人も入れば一杯になる店で「六甲おろし」を大きな声で歌ってきた。大変楽しい旅でした。(客は全員常連のおばちゃん、おっちゃんです)

 駄文が長くなりました。「増税めがね」氏の事ですが岸田内閣の支持率は過去最低の24%(読売新聞)まで下がった中で衆議院予算委員会が始まったがこの間、副大臣、政務官の不祥事が繰り返され3人が辞任したことで首相の任命責任を問われてもこれまでの説明を繰り返すだけの全く取り合わない姿勢に終始し、誠意が全くない態度である。更に自民党の5つの派閥の政治資金パーテイをめぐる問題でも誠意のない回答を繰り返し、野党議員に突っ込まれると「総理の立場から申し上げることは控える」などと肩書を理由に言うことを回避する卑怯者の態度である。

 全く国民をなめ切った態度である。「事務的なミスだった」などの言い訳で通るとでもおもっているのか、その後も同じ様な問題が発生しており、指摘されたら事務的ミスでお茶を濁し、されなかったら丸儲けで逃げ切る。こんなことが許されるのか

 今は東京地検特捜部の証拠固めに期待している。臨時国会が終わる12/13の後に該当する国会議員の捜査に是非とも取り掛かってもらいたいと思う。心から応援したいと思う。

以上