人生80年残り少なくなった自分の命を今考えること!

浅井 傳

 運良く大病もせず今日まで生きてくることが出来て後期高齢者と呼ばれる年齢になりました。22歳まで農業に生き、結婚と同時に2年間繊維労働者となったことが、私の人生が変わるきっかけでした。労働者生活に疑問を持ちはじめた頃、ある人から労働運動への誘いがあり25歳でプロの労働運動へ、そして37年間の労働運動を62歳で終えることができました。その間過程は後回し、家に帰ること少なく労働者の生活と権利を守るため、がむしゃらに活動に取り組むと共に社会を変えるため、政治活動にも係り今日まで50年間額に汗して働く人たちが少しでも生活が安定する社会になればと取り組んできました。

 定年後は好きだった農業に生きがいを求め、今日まで13年間迂続けてきましたが、健康を維持するのに役立っていると思って今後も継続したいと思っているところですが、大変厳しい現実であります。気付いてみたら、まだ終活出来ていません。早急に終活(人生最後を迎える)準備をしなければなりません。幸い今日まで癌にもならず認知症にもならず生きてこれたことはありがたいことです。

 これから人生最後を迎えることを考えると、医療、介護、生活を考えたとき財政的に対応できるか不安です。今日の社会保障制度が維持されるか心配になります。個人的には、家は守られる、墓は守られるか、考えるときりがない程、不安材料が存在しています。今日、空家の増加やお墓が守られず整理されている現状を見ているからです。

 高齢者の現状を考えたとき、高齢者のことを優先して考え行動することも必要ですが、若い人達が安心して、生きていける社会を継続させていくことが重要であります。今日の若者は、自分の将来よりも、日本の将来に不安だと先日テレビで発言していました。年金制度が維持されるか、結婚、子育て、教育、仕事、老後を考えると若者には夢が描けない今の社会を感じています。

 私たちの時代は、貧しいながらも家族があり、家庭があり夢があったと思います。今の若者は豊かな社会に育ったことで厳しさに耐えることを知らない人間になっていると思います。平和ボケしているのではないかと思われる。社会や政治に目を向けて、声を出し、行動することが、これから重要となっていると思います。若者、中年世代と高齢者が力を合わせ安心して人生80年の設計を描き生きていける社会が一日も早く出来ることを願っています。そのことが高齢者が安心して死を迎えることができるのではと思います。私は、今後も元気を継続させるため農業を続けながら社会活動に参加していきます。