全日本自治体退職者会新潟県本部 副会長

小柳 優子

記念講演「コロナ禍と居場所 こども食堂の取り組みから」

 湯浅誠さんの講演を楽しみに参加しました。貧困者の支援という思い込みでしたが、多世代交流場所として住民自治の視点での取り組みという、思いもかけない内容にびっくりでした。「災害の都度に増加するのは、平時のつながりが大事と思うのは非常時に痛感することだから。普段のつながりづくりと非常時のセーフティーネットはセット。だからこども食堂を」との、お話に共感しつつも、自分がかかわるとなると、最初の踏み出しが思いつきません。まずは、近隣のこども食堂を訪問してみることからしたいと思いました。
 

セッション「職場で困っていることはありませんか?みんなで解決策を考えてみよう」

 いろいろな仕事をしている方々との交流は久しぶりで、困りごとも様々かと思いきや、コミュニケーションの課題は共通でした。「このマスク生活でさらに会話がない。雑談がない」「訓練が少ない。研修らしい研修がないまま仕事につく」等。すぐに解決はできないにしろ、このような話し合いが普段の職場でできると良いなあと思いました。困っていることを共有できるだけでも、働きやすさにつながると思います。
 

セッション「コロナ禍における学生の実態と奨学金・学費の課題」

 大学生の半数は奨学金を受けている、社会人のスタートから負債を背負ったマイナススタートで返済終了は43歳頃と聞き、これは大変なことだと認識しました。有利子・延滞金・奨学金充当順位等、貸付型奨学金で若者の貧困化が深刻となり、一方で金融機関や債券回収会社が儲かる仕組みが問題です。生活のためにブラックバイトをせざるをえないのは、世帯収入の減少。背景にある非正規雇用の拡大、不公平税制などなど、社会の様々な問題が懇々と語られ、若者に過度の負担を強いる現状を変えないわけにはいかないと痛感しました。この実態を多くの人に知ってもらい、改善するための行動につなげたいです。