新潟県退職者連合 幹事
(NTT労組退職者の会)
小谷野 いく
石を探しに行くからどう?と友人から連絡が来た。飛騨近くの鉱山跡に蛍石を採掘に行くとのこと。飛騨と言えば岐阜ではないか・・・遠い。
集合は朝5時、帰りも深夜になる—と。えっ、日帰りですかと内心思いつつ、私には絶対に思いつかないチョイス、頑張って行くことにした。
夏バテ気味で体力にあまり自信がないが、鉱物マニアの友人二人について行けばなんとかなる。今まで触れた事のない体験ができる、とワクワクの出発である。場所は飛騨金山町の笹洞蛍石鉱山、昭和46年に廃鉱になった鉱山跡周辺で鉱物(蛍石)の採集をするというガイドつきツアーでした。
一路岐阜へ・・・ようやく集合場所の小学校理科室にたどりつき受付をする。参加は全部で20名ほど。若者や家族連れもいてアクティビティムードです。30分ほど注意事項を聞きいざ出発。車で集落のはずれまで移動し、その後、沢沿いの林道を2Kmほど歩き採集場所の旧鉱山入口の小さな沢に到着。長靴と帽子、長そで長ズボン、虫よけ,UVライト、スコップとバケツを両手に持ち、汗だくになりながらも採集開始。
螢石は一見ふつうの石で、UVライトで照らすと紫色光るためUVライト片手に埋もれている蛍石を探し出す。始める前は「必ず出ます」と注意されたヒルや虫にドキドキしていましたが、いざ始めてみればそれも忘れもう夢中“。
まわりを見回すと泥まみれになりながら皆も掘りまくっています。あっという間に時間は過ぎ採集は終了となりました 再び学校理科室に戻り蛍石についてのレクチャーを受け標本ケースや貼り付ラベル等おみやげをいただき無事終了しました。
蛍石を採取したこの山一帯はかつてマンガン鉱山であり、その中で螢石の鉱脈が発見されたとのこと。鉱山口はいくつかあり笹洞はその中のひとつで昭和30年本格的に採掘され30年代後半になると日本で産出される蛍石の95%がこの辺一帯からの産出だったそうです。
採掘された螢石は製鉄の際に利用されていたとのことで、昭和46年頃から脈が細くなり量が減り採掘をやめ、それ以降、笹洞鉱山は放置されていたそうです。
真夏の暑い1日家に帰り着いたのは深夜0時を過ぎた頃。とても疲れたけど、蛍石はあまり探せなかったけど鉱物の奥深い世界に触れることができ、とても楽しく興味深いものでした。次はゆとりの1泊で行きたいものです。
最近はお土産にいただいたケースに蛍石を並べ時々UVライトで照らしては怪しく紫に光る蛍石を見つめ癒されています。蛍石は感情・精神の乱れを防ぎ、発想を豊かにしてくれるパワーストーンになるそうです。
皆さんもいかがでしょうか。