新潟県退職者連合 顧問
早川 武男

 会長の齋藤由宜さんが1月21日、心筋梗塞で亡くなった。前々日の19日に、県退職者連合の方針に関し意見交換したばかりだったことから、報を受けたさいは、狐につままれたような思いがした。

 私が会長を仰せつかっていたさい、齋藤さんから副会長、事務局長として支えていただいた。神経質で気難しい私のサポートは大変だったと思う。お客様との懇談の場で、時に「お客3盃亭主8盃」になるご愛敬なところもあったが、きちんと役割を果たして下さった。
 改めて感謝しご冥福をお祈りしたい。
 
 齋藤さんはよく事務所で、高齢のお母さんを家(うち)のババアはどうしたとか、奥さんが何かをされれば、家のカカアは何々と言われていた。「ババア」に「カカア」は彼の地域の慣習のようだ。秀吉さんだって寧々さんを、ご本人の前でも、おカカ、おカカと呼んでいたそうだから、家族や奥さんに対する親しみからでる言葉と理解していた。
 世界の4大美人は「クレオパトラに楊貴妃、小野小町におらがカカ」らしいが、ここでも「カカア」が登場する。因みに、嬶(カカ・カカア)は、小学館のデジタル大辞泉では「庶民階層で妻をいう語」と説明。他の国語辞典でも「自分の妻または他人の妻を親しんでいう語」、また「ぞんざいに呼ぶ語」と解いている。
 
 私は、カカアと発したことはないが、最近、ジェンダーレス意識の高い方々から「家内」や「主人」「旦那」などの使い方を、いろいろ指摘されている。早晩「カカア」も俎上に載るかもしれない。
 そもそも言われる側の女性の気持ちを考えるべきだろう。