新潟県退職者連合について
1.結成に至るまで
1991年、連合本部では、労働組合の退職者組織を結成すべく、総評センター・同盟友愛会議・高退連・友愛OB会等と協議を重ね、同年11月に「日本高齢・退職者団体連合」を結成しました。連合新潟においても1992年12月11日第10回地方委員会で、退職者組織の地方組織を立ち上げることを確認し、準備委員会を結成し準備を進め、1993年7月17日、22組織で「連合新潟高齢者協議会」を結成しました。また、2016年7月、名称を「新潟県退職者連合」に変更しました。
2.運動の基調
連合新潟高齢者協議会の結成総会では、「豊かで生きがいのある生活は、労働生活、年金生活を問わず、全世代が等しく望んでいる」ものとし、「自らの生活と生きがいを確保し、社会的諸制度を改革し、新しい高度な福祉社会を創造する」ことを運動の基調としました。一人ひとりが明るく、爽やかな生きがいのある生活を送れるようあらゆる活動を行い、多くの高齢者のパワーを集結し、社会に信頼される勢力としての組織に育てあげることを確認しました。
3.今日の運動
(1)運動の課題と領域
①県退職者連合の使命
高齢化社会における課題と方向性を模索し、提起することが高齢者組織の使命であることを踏まえ、県退職者連合としては、現役時代の運動の継続ではなく、高齢者が遭遇している課題に特化した取り組みを行い、そこに広範な高齢者の支持と共鳴を求めていくこととします。
②日本退職者連合、連合新潟と一体となった取り組み
介護、年金、医療など日本退職者連合の指示に基づき、全国で一斉に取り組むべき課題と地方で取り組むべき課題を整理し、高齢者が安心で安全な生活が送れる社会づくりに取り組んでいきます。
③現退一致と地域活動
国民生活全体に関わる課題については、連合新潟の方針を確認し取り組んでいきます。また、構成組織等産別における現退一致の運動はもとより地域おける課題の取り組みについても自主性を尊重し進めていきます。
(2)具体的取り組み
①三課題の実践
県退職者連合が従来から提起している三課題「健康年齢を伸ばす」「個々の生活に役立つ活動」「高齢者をめぐる様々な情報の発信と組織拡大」を加入組織や地域組織に徹底してもらうとともに実践していきます。
ⅰ健康年齢を伸ばす活動
「体を動かす」「頭を使う」「人と会話する」は高齢者が健康を保つための必要条件であることから、家庭に閉じこもることがないような活動を展開していきます。
ⅱ個々の生活に役立つ活動
老後が豊かに暮らせる福祉政策の充実を目指すことはもちろんのこと、税制・年金・介護・医療など個々人が抱える課題に対応できるようにしていきます。
ⅲ高齢者をめぐる様々な情報の発信と組織拡大
組織拡大は活動の基本です。加入組織の会員拡大をサポートしていきます。あわせて、ホームページ等を通じて、加入組織や地域組織が行っている活動の紹介や各種制度改正等の周知を図っていきます。
②介護保険制度改革の取り組み
日本退職者連合が提起している介護保険制度に関わる取り組みについては、県退職者連合としても地域で高齢者が「健康」「予防」「医療」「介護」を安心してサービスが受けられるシステムの構築、何よりも自らが高齢者の取り巻く様々な課題を認識できる取り組みを進めていきます。
③労福協運動への参画
退職者連合が参画している県労福協では、「共助の仕組みに参加できない人たちを包摂し、共助・連帯の輪の拡大をはかり、地域における社会的サービス、人的資源を結び付けコミュニティの再構築をはかる」こととし、これまでの活動(国際交流、チャリティ、駅伝、行政申入れ)に加え、「地域」をコンセプトとした運動に取り組んでいます。
これまで、地区労福協と連合地協の事務局長は兼務をしていましたが、2021年10月から事務局長を選任化し、労福協運動を活性化することとしました。県退職者連合は各地区の労福協および労金のシニア倶楽部と連携し地域活動の活性化に向けて活動をすることとします。
労働はもとより生活全般にわたる相談事業を行う「ライフサポートセンター」、生活困窮者を伴走型でフォローしていく「パーソナルサポート事業」をはじめ、「寄り添いホットライン事業」「自殺防止対策事業」「フードバンクにいがた」への参画など、これまでの活動領域から大きくウィングを広げてきています。