入院して初めて分かったこと

阿部 輝雄(幹事 総合生協退職者会)

 昨年9月、脳梗塞で東区のK病院に救急搬送された。医師からは、脳幹梗塞で後遺症が残り、そのレベルは、左上肢Ⅳ、左下肢Ⅲで中から軽程度ということだった。

 2週間の急性期治療の後、後遺症改善のためにリハビリ棟に通うことが日課となった。幸い、麻痺が左半身(利き腕でない)で、言語に影響が出なかったこともあり、約2か月半で退院することができた。

 この入院で、初めて「療法士さん」の存在を知った。医学療法士、作業療法士などの分野に分かれているが、寝返る、起き上がる、歩くなど、日常生活で必要な基本動作ができるように身体の基本的な機能回復をサポートする専門家です。まだ2~30代の若い療法士さんが患者に付き添って、それこそ親身になって歩行練習、運動療法などで手足の動きの回復を手助けする姿に接し、日々感動と感謝をしながらリハビリを続けた。

 また、療法士さんたちの連係プレーも見事だった。担当の療法士さんが不在の時は、代わりの方に前日までの作業をしっかり引き継いで、無駄のないリハビリを受けることができた。おかげでさま11月末に退院することができたが、その時の感動がまだ脳裏から消えない。

 そんな療法士さんに感謝の気持ちを伝えたくて、退院の日に、拙い短歌(3首)をリーダーさんにお渡しした。

 療法士の熱意に押され我もまた 麻痺に負けじとリハビリの日々

 療法士の「いいね」「いいよ」に癒されて 身も気もいつか院外を舞う

 リハビリの「屋外歩行」は見守りで 街路樹の舗道(みち)(かかと)から往く