今こそボクシング連盟の疑惑解明を

小日山 紀郎

　　最近の報道で明らかなように、今、日本のスポーツ団体は様々な不祥事が多発しています。とりわけ、今回のボクシング連盟の助成金流用や不正判定疑惑等が、これまで長年に渡り放置されてきたことに国民はあきれてものが言えない状況であります。

　山根会長の一連の行動は、会長の権力をカサに全て押さえつかるという強権運営そのものであり、連盟を私物化している何物でもありません。そんなことは、一般社会通念上、断じて許されるものではありません。更にその独裁体制を許してきた連盟の理事会そのものも問題であります。公の団体でありながら終身会長などは以ての外、更に過去に暴力団とのつながりをはじめ、多くの疑惑が明らかになっている中で、本人がどのように反論しようとも国民は納得しないし、そもそも会長としての資格はありませんし、会長辞任で済まされる問題でもありません。

　更に問題は公正・公平であるべき試合において不正判定を会長の圧力指示で行われていたことは、これまで審判員の証言で明らかであります。

　この様に今の連盟は、山根会長のデタラメ・やりたい放題を誰一人としてモノを言う人もなく、スポーツ団体としての連盟の役割は完全に失われています。

　この現状では２年後の東京オリンピック出場が危ぶまれる状況であります。今こそ連盟の現体制総てを一新し、国民から信頼される公平・公正な日本ボクシング連盟として再生させるため、完全独立した第三者委員会を文科省、スポーツ庁指導の下で立ち上げなければなりません。そのうえで一連の真相解明と再発防止策を国民の前に明らかにし、そして選手が安心して堂々と試合に臨むことができる真に公平・公正な連盟の再出発を果たさなければならないと思います。