「退路」を断てるのか

木村 昭雄(高校退職者の会)

 新潟県退職者連合加入の組織の状況が、どのようになっているのかの情報交換の機会がないので知らないが、高校退職者の会について言えば、組織存亡の危機的な状況にある。

 今年で37年の歴史を刻むことになるが、2017年度の退会者が71人とこれまでにない数字を記録することになった。2004年度に1000人を超えた会員数は、減少に一途をたどり800人を切るまでになっている。この背景には、現職組合の組織率低下、組合員の意識変化があると推測するが、会員の高齢化を加味すると会員数増は夢想といっても過言ではない状況が加速している。

 どの加入組織の財政も現職からの補助金に依存している割合が多いが、補助金の減額、新会員の加入率の低下、会員の高齢化による退会者の増加などを考えると、活動の基底にある財政の悪化、縮小が避けられないのが現況であるから、財政の自立が緊急の課題で、退職者の会とは何か?との原初の問いに否応なしに向き合わざるを得ない、いまである。